大学病院革命
わが国の医療制度のさまざまな問題点を、わかりやすく書いてあります。
また、その解決策を示してあり、あっという間に読み終えました。
- 作者: 黒川清
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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はじめに
最長寿国ニッポンの医療がなぜ「ダメ」の烙印を押されるのか
大学病院を解体せよ!
第1章 日本の大学病院はなぜダメになったのか
お勉強ナンバーワンの東大病院が、なぜ「日本一の病院」にならないのか?
日本の医療は「まず、大学病院ありき」で始まった
なぜ大学病院はダメになっていったのか
第2章 “医療事故”は医者のせい?患者のせい?
医療事故は本当に激増しているのか?
「医療に100%安全はない」から始めよう
第3章 間違いだらけの日本の大学医療教育
医者になる人間が幼稚になっている?
必要なものは「知力」「技力」「体力」そして「人間愛」
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ
第4章 アメリカ/カナダのメディカルスクールを見習おう
大学4年間はリベレルアーツを学ぶとき
「混ざる」で医療が活性化し、医師のプロが育つ
一人一人がプロ、肩書きの勝負ではない
第5章 こうすれば問題は解決できる!―病院と医療の新しい仕組みをつくろう
健康なうちに、かかりつけ医と信頼関係を作ろう
医者と患者の対等な立場なくしてインフォームド・コンセントもない
苦しい立場の開業医と地域医療を守ろう
医者というすばらしい職業を全うするために
第6章 「ダメな医者」をつくっているのは“メディア”と“世間”である
飽食で病は誰のせい?
ダメな医者は「あなた」と「メディア」が育てている
おわりに
日経BP社の書籍紹介
ここ数年、医療事故報道があとを絶たちません。とりわけ目立つの大学病院の事故です。かつて大学病院といえば、権威の象徴でした。そして日本のお医者さんはみな基本的に医療教育機関でもある、大学病院から巣立っていくはず。大学病院の失墜は、そのまま日本の医療の危機に直結します。
なぜ大学病院はダメになってしまったのか? どうすれば大学病院と日本の医療を改善できるのか?
世間にうずまくこんな疑問に、日本学術会議のトップを務め、現在内閣特別顧問に就任し、東大名誉教授でアメリカでも名医で鳴らした世界的スーパードクター、黒川清さんがずばり、処方箋を出します。
大学病院と日本医療の構造的欠陥をずばり指摘し、一方で世間やメディアの「騒ぎすぎ」にもお灸をすえる。ニッポンの学術界トップが自ら起した、新しい医療改革の本! それが本書です。
決して医師側の意見でもなく、患者側の意見でもない、もちろん病院側の意見でもありません。
公正・中立な観点です。
時間がかかるでしょうが、医療制度改革は推進していかなければなりません。
著者の言うとおりになるのかどうかは、chika-chanにはわかりません。
またそれが最善の方法かどうかもわかりません。
それでも、参考になる一冊です。