診療報酬0.38%上げ

平成20年度の診療報酬改定は、医師の技術料にあたる診療報酬の「本体部分」を0.38%引き上げることになりました。
本体部分の引き上げは8年ぶりのことになり、0.38%の引き上げは約300億円分にあたります。


一方で、診療報酬のもう一つの柱である「薬価部分」については1.2%の引き下げで、本体部分と薬価部分を合わせると、「全体」では0.82%の引き下げとなります。
全体のマイナス改定は02年度以降、4回連続です。


具体的には、本体部分は、医科と歯科がプラス0.42%、調剤がプラス0.17%。
薬価部分は、薬価を医療費ベースでマイナス1.1%、材料価格もマイナス0.1%。
診療報酬トータルとしては0.82%のマイナス改定です。


今回に改定により、政府としては約660億円の医療費国庫支出の削減効果を見込んでいます。
ただし、実際には高齢者医療費の負担増凍結により受診抑制が働かず、診療機関が受け取る医療費が減らないため、0.8%の引き上げとの見方もあります。


病院医療の崩壊の防止と医療費の抑制。
相反する2つのことを、診療報酬の改定だけで改善しようとするのには、無理があるように思います。
はたして思惑通りになるのでしょうか。