もうひとつのワールドカップ

上川主審と廣嶋副審

熱戦が続いた2006FIFAワールドカップドイツ大会も、明日イタリアvsフランスの決勝戦を残すのみとなりました。
少し寂しい気がします。
しかし、世界各国の盛り上がりは最高潮のようです。


そんな中で、8日21:00(日本時間の9日4:00)、2006FIFAワールドカップドイツ大会の3位決定戦が行われました。
ドイツvsポルトガルです。
開催国のドイツが3-1でポルトガルを下し、3位を死守した良い試合でした。


そして、その試合で笛を吹いたのが上川徹氏、そして副審を務めたのが広嶋禎数氏でした。
非常にうれしかったですね。(*^_^*)
ちなみにchika-chanは3級審判の資格も持っていますので・・・。


過去ワールドカップにおいて、主審を務めたのは上川氏を含めて3名です。

日本人の審判員がFIFAワールドカップのレフェリーとして選出されたのは、1970年メキシコ大会の丸山義行氏が初めてで、同氏は線審(現在の副審)を務めました。
その後、高田静夫氏が86年メキシコ、90年イタリア大会で主審ならびに線審を務めました。
98年フランス大会からは主審と副審がそれぞれ専任となり、同大会で岡田正義氏が主審を、2002年日本/韓国大会では上川徹氏が主審を務めました。
なお、副審として選ばれた日本人レフェリーは、廣嶋禎数氏が初めてとなります。

そして上川氏が、ワールドカップの決勝トーナメントで初めて笛を吹いた日本人となりました。
これは本当にすごいことです。
両審判員は今大会の1次リーグ2試合で、金大英(韓国)副審とのトリオで試合を裁き、好判定を披露していました。
その後の、準々決勝、準決勝においても、第4審判、第5審判として予備審判に登録されていました。


そして今回の3位決定戦でも的確なジャッジで、試合をスムーズに進行させておられました。
本当に良かったです。
感動いたしました。
日本の審判のレベルは確実に上がっていると言うことでしょう。
我々も見習わねばいけないと思います。


そして、今後日本代表がレベルアップするためにも、Jリーグでジャッジされている審判の方々のレベルアップを強く期待しています。


最後に上川さんの日本代表に対するコメントを紹介いたします。

W杯の日本人2審判、日本代表を辛口判定


2試合で笛を吹いた上川徹主審(43)と広嶋禎数(よしかず)副審(44)。
世界レベルの戦いを直接目にする2人は、日本代表について「(出場チームで)一番、戦っていなかった」と辛口に評価した。


上川主審は「強いチームは汗をかいている」ときっぱり。
日本は、地道にボールを追い掛ける泥臭い部分が欠けていると、映った。広嶋副審は「相手ボールにプレスをかけることをさぼったら、いくら技術のある選手がいても勝てない」と指摘した。上川主審は「Jリーグの試合でしっかり、反則を指摘していきたい」と改めて強く思ったといい、「そうすることで、選手には反則なしでボールを奪う技術をさらに磨いてほしい」と話した。


4年前の日韓大会にも出場した上川主審は今回、世界のサッカーは、プレーのスピード化が進んでいると実感した。
「無駄な動きがなくなり、先を考えたプレーをしている。
強いチームはトラップひとつでも次に連動している」と上川主審。
2人の視点から学ぶべき点は数多い。

(2006年7月5日 読売新聞)


上川さん、広嶋さん、おめでとうございました。
そしてお疲れ様でした。
本当に有難うございました。

 ナイスジャッジ!

上川氏が的確ジャッジ 3決で日本人初の主審担当
2006年07月09日09時53分


サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会は8日(日本時間9日)、シュツットガルトで開催国ドイツとポルトガルによる3位決定戦が行われ、上川徹主審(43)が日本人審判員として初めて決勝トーナメント以降の試合で笛を吹いた。


今大会では広嶋禎数(44)、金大英(韓国)の両副審とトリオを組み、1次リーグで2試合を担当した。
上川主審は、この日も冷静かつ的確な判定で大一番をコントロールした。


黄の蛍光色のシャツを着た上川主審は前半7分、ドイツのフリンクスに両チームで初の警告(イエローカード)を出し、これで選手のプレーが一気に締まった。観客にも分かりやすい大きな身ぶり、選手には対話を心掛けて高揚している気持ちを静めさせた。


イエローカードは計5枚出したが、「いつもの試合と同じようにやること」と話していた通り、スムーズな試合の流れをつくり“陰の演出者”となった。


2002年大会では1試合しか笛を吹く機会のなかった上川主審だが、今大会は日本人主審として初めて1大会で3試合を裁いた。
「前回の経験もあり、判定が選手に理解してもらえているのが分かる」と大会の進行に合わせ、自らのジャッジにも自信を深めていったようだ。


「決勝の笛を吹きたい」という夢こそかなわなかったが、W杯では審判員に45歳定年制が敷かれており、最後の機会を生かした。
試合後の表彰式では、3位になったドイツに先立ち、審判団が記念のメダルを授与された。
上川主審の誇らしそうな笑顔が印象的だった。(共同)

良かったですね。