ナイスジャッジ!

上川氏が的確ジャッジ 3決で日本人初の主審担当
2006年07月09日09時53分


サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会は8日(日本時間9日)、シュツットガルトで開催国ドイツとポルトガルによる3位決定戦が行われ、上川徹主審(43)が日本人審判員として初めて決勝トーナメント以降の試合で笛を吹いた。


今大会では広嶋禎数(44)、金大英(韓国)の両副審とトリオを組み、1次リーグで2試合を担当した。
上川主審は、この日も冷静かつ的確な判定で大一番をコントロールした。


黄の蛍光色のシャツを着た上川主審は前半7分、ドイツのフリンクスに両チームで初の警告(イエローカード)を出し、これで選手のプレーが一気に締まった。観客にも分かりやすい大きな身ぶり、選手には対話を心掛けて高揚している気持ちを静めさせた。


イエローカードは計5枚出したが、「いつもの試合と同じようにやること」と話していた通り、スムーズな試合の流れをつくり“陰の演出者”となった。


2002年大会では1試合しか笛を吹く機会のなかった上川主審だが、今大会は日本人主審として初めて1大会で3試合を裁いた。
「前回の経験もあり、判定が選手に理解してもらえているのが分かる」と大会の進行に合わせ、自らのジャッジにも自信を深めていったようだ。


「決勝の笛を吹きたい」という夢こそかなわなかったが、W杯では審判員に45歳定年制が敷かれており、最後の機会を生かした。
試合後の表彰式では、3位になったドイツに先立ち、審判団が記念のメダルを授与された。
上川主審の誇らしそうな笑顔が印象的だった。(共同)

良かったですね。