診療科名削減案、白紙撤回

あっさりと白紙撤回です。


厚生労働省は、医療機関が掲げることができる基本診療科名を38から26に削減する見直し案について、事実上白紙撤回しました。
「患者に分かりやすい表記を目指す」として、今年5月に公表していたものですが、学会の批判を受けてのことです。


現在、診療科として表記できるものは、医療法に基づき33の医科と4つの歯科、それに厚労相の許可を受けた麻酔科の計38科です。
医師であれば自分の専門とは関係なく、どの科の看板を掲げても自由(麻酔科を除く)となっています。


患者集めを目的に複数の科を掲げる診療所も目立つようになり、患者から「専門が分かりにくい」との苦情が同省などに寄せられており、それを解消するため、同省は5月21日の医道審議会・診療科名標榜部会に見直し案を公表しました。
内科や外科など基本的な診療科を残し、より専門的な治療内容を表記する診療科は削減するのが基本です。


しかし、診療科から外された学会や患者団体から見直しを求める要望が続出し、結局妥協案として、現在の診療科名の使用を容認する案を提示することになりました。
しかし、本当に大切なことが何かわかっていないような厚労省の対応のまずさが目に付きますね。