ゼロックススーパーカップのレフェリング

3月1日に開催されたゼロックススーパーカップですが、試合結果よりもレフリー問題の方がクローズアップされていました。
そのことに関して日本サッカー協会から公式見解が発表されました。

ゼロックススーパーカップのレフェリングについて(08.03.07)

 日本サッカー協会JFA)は3月6日、JFA審判委員会の松崎康弘委員長、小幡真一郎副委員長、上川徹トップレフェリーインストラクター、そして同大会の主審を務めた家本政明審判員(SR)が出席し、ゼロックススーパーカップ(3月1日)のレフェリングについて記者会見を行いました。
この会見に基づき、JFAとしての決定と見解、家本SRのコメントを下記の通りお知らせします。


松崎康弘 JFA審判委員会委員長 記者会見コメント
「3月1日に開催したゼロックススーパーカップは、退場者が3人、警告が11枚出るという結果となりました。また試合終了後には一部サポーターがピッチに飛び降りる事態となり、非常に残念に思っています。
主審を務めた家本主審の判定は現在の基準に則ったもので、審判委員会としては判定自体に多くの問題があったと考えていません。もっとも岩政選手(鹿島)に出した2枚目の警告時に家本主審に迷いが生じ、それを選手も察知したことで良いゲームコントロールができなかったとみています。PK戦については、GKが動いた場合、やり直しにさせるのは自明の理であり、そこをきちんとやり直しさせたのは正しい判断だったと評価しています。GKの飛び出しについてチームや選手に十分伝わっていなかったこと、審判員の判定が一環していなかったことは反省し、その徹底について早急に対応します。
家本SRの今後については、しばらくの期間はJ1、J2の試合には割り当てず、Jサテライトリーグや、Jクラブの了解を得て、練習試合などを担当させ、SRの研修会等にもこれまで通り出て研鑽を積んでもらうことになります。一部には、「処分」、「処罰」と報道されていますが、それには該当しません。
しかし、今回の試合で混乱を招いたことでしばらくはJクラブやサポーターに受け入れられにくい状態が続くと思われます。その状況でJリーグの公式戦を吹いた場合、彼自身が極度のプレッシャーから本来の実力を発揮できない、あるいは、一つ一つの判定に過剰反応され、審判員がフェアな状態でレフェリングを務められない可能性もあります。こういったことを考慮し、家本主審が多くの人々に理解が得られるまではJリーグの公式戦の主審の割り当てをしないことにしました。海外の試合については、家本主審の審判能力が十分にあることから、AFC等から割り当てがあった場合、それを引き受けることにします。
JFA審判委員会としては、家本SRが一日も早く、皆さんの理解を得られるようサポートするとともに、今後も積極的に、ルールの理解、フェアプレーの徹底を図っていきたいと考えています」


家本政明SR 記者会見コメント
ゼロックススーパーカップでは多くの皆さんにご迷惑をおかけし、混乱を招いたことをお詫び申し上げます。Jリーグ開幕を告げる注目の大会でこのような事態になったことは自分としても本意ではなく、残念に思っています。
同大会にアポイントを受けた際、ゲームが魅力的なものとなり、多くの皆さんが楽しんでいただけるよう、しっかりとした基準を示しながら良いコントロールをしようと臨みました。
試合は開始早々から非常にアグレッシブに展開しました。問題となった岩政選手への2回目の警告は、相手を欺く行為であり、ファウルだけでは済ませてはならないと感じました。しかし、この大舞台で鹿島の主力選手を退場させることに迷いが生じ、毅然とした態度で対応しきれませんでした。これについては大いに反省しています。一方、PK戦になった際も鹿島のGKに何度か注意を促したのですが、繰り返されたためにやり直しとしました。結果的に鹿島が不利な状況になりましたが、ここでも不当なことに目をつぶってはいけないと考えました。
私はサッカーへの愛情も審判員としての正義感も強く持っていると自負しています。しかし、それが時に強く出てしまうこともあり、それが今回の事態になったのだと反省しています。今、自分が厳しい状況に置かれていることも十分認識していますし、今のままではいけないとも思っています。SRとして日本サッカーの発展の一助となるために、今後も研鑽を積み、レフェリング技術を向上させていく所存です」

試合をコントロール出来なかったことに問題があったようですが、ジャッジそのものは正しかったという見解です。
家本SRに対しては当分の間、Jリーグの公式戦の主審の割り当ては行わないという事になりました。
ただしこれは、いわゆる「処分」とか「処罰」とか言うものには当たりません。
問題が大きくなりすぎましたので、家本SRには気の毒ですが仕方がないでしょうね。


ただし選手の方にも問題がなかったわけでありません。
もっと審判に対してはリスペクトすべきではないでしょうか。
早く双方の関係が修復・改善すれば良いのですが・・・。


しかし今回の件に関しては、報道の偏重には目に余るものがあります。
まるでサンフレが優勝したことが間違いであるかのような・・・。
そして鬼武チェアマンや川淵キャプテンの軽率な発言。
組織のトップにいる人物の発言ではありませんね。
残念です。