ゼロ金利、解除

大手銀行は18日、ゼロ金利政策解除を受けて金利の引き上げを決めた定期預金等の受付を開始しました。
大手銀行が普通預金金利を上げるのは、2000年8月以来約6年ぶりとなります。
現在は、超低金利時代となっていますので、預金にはほとんど金利が付かない状況になっており、預金者にとって見れば、プラスになるニュースです。


普通預金金利は、三菱東京UFJ銀行三井住友銀行等の場合、年0.001%が0.1%にアップします。
住友信託銀行の場合、0.2%に引き上げられ、普通預金に100万円を1年間預けた場合の金利は、10円から2,000円へと一気に200倍に増えます。


関連ニュースです。

短期金利0.25%に…日銀、ゼロ金利解除


日本銀行は14日の政策委員会・金融政策決定会合で、ゼロ金利政策の解除を全員一致で決め、ほぼゼロ%としてきた短期金利無担保コール翌日物)の誘導目標を即日、年0.25%に引き上げた。
事実上の短期金利の上限となる公定歩合(補完貸付金利)は、6対3の賛成多数で年0.1%から年0.4%に引き上げると決め、即日実施した。会見した福井俊彦総裁は「粛々と職責を全うする覚悟に変わりない」と、今後も日銀のかじ取りを担う考えを強調した。
今回の決定で、異例の長期にわたるゼロ金利政策は5年4か月ぶりに幕を閉じ、金融政策の正常化に向けた一歩を踏み出した。
また、日銀は14日に発表した7月の金融経済月報で「景気の総合判断」を「緩やかに拡大している」に上方修正した。「拡大」の表現は約14年半ぶりだ。
(読売新聞)


それでは、皆さんにとって良いことばかりなのでしょうか?
考えられうる状況を列挙してみました。


● 住宅ローンは?
 1.借り入れをしている人の場合、変動金利を選択していると、月々の返済額がアップします。
 2.今後住宅ローでの購入を検討している人の場合も、月々の返済額がアップします。


● 預貯金・投資信託・債権などは?
 1.債権 金利が低い時に発行された債券は、価格が下落します。
 2.投資信託 長期の債権を組み入れている場合、パフォーマンスへの悪影響が考えられます。
 3.預貯金 金利が低い時に預け入れられた長期固定金利商品は、金利上昇の恩恵を受けられません。
 4.その他(株式・不動産など) 金利の上昇は基本的にはマイナス要因です。


● 保険は?
 1.保険商品の運用利回りである予定利率が引き上げられるものと見込まれます。
 2.既加入者の場合、配当金が増加するケースもあります(利差益部分のみ)。
 

● 株価は?
 一般的には、株価が下がると言われています。


● 物価は?
 1.好景気になると消費や設備投資が活発になり、物価が上昇し、それにつられて金利も上昇します。
 2.金利が上昇すれば、物価も上昇すると言われています。


もちろん、これがすべてではありません。
しかし、皆さんの家計に与える影響は小さくありません。
悪い影響がなければよいのですが・・・。