標準的夫婦生涯年金
厚生労働省が試算した団塊の世代(1947〜49年生まれ)のサラリーマンの年金受給額は、保険料負担額に対して4.1倍、生涯の受給総額は、夫婦で5,500万円という結果が出ました。
試算は平均的な収入で40年間厚生年金に加入した会社員の夫と、専業主婦というモデル世帯が前提となっています。
受給期間はそれぞれの平均余命までとしています。
団塊の世代 団塊ジュニア世代 (1948年生) (1973年生) 保険料負担額 1,300万円 3,700万円 年金給付額 5,500万円 9,200万円 給付負担倍率 4.1倍 2.5倍 支給開始年齢 60歳 65歳 受給終了年齢 夫81歳11か月 夫83歳3か月 妻87歳8か月 妻89歳10か月
団塊の世代は67歳の時点で、受給総額が負担総額を上回る計算になりますが、団塊ジュニア世代は73歳となります。
団塊ジュニア世代の給付負担倍率は2.5倍で、団塊世代の4.1倍の6割程度にとどまります。
また、現役世代の賃金(手取り)と比較した年金給付水準を示す所得代替率は、団塊世代が54.7%に対して、団塊ジュニア世代は50.2%となっています。
団塊世代の受給総額5,500万円を、多いと見るか少ないと見るかは人それぞれだと思います。
ただ、この金額では老後の出費の全てを賄うには厳しい現実が待っています。
この試算の対象となったモデル世帯が受け取る年金月額は23万円(65歳時)となりますが、これに対して2人暮らしの高齢者世帯が、必要最低限の日常生活を送るために必要な収入月額は、24万円強というアンケート結果があります。
一部の人は企業年金や退職一時金などで穴埋めすることの可能な人もいるでしょうが、ほとんどの方は自己責任で老後資金を準備しなければならないことになります。
また、モデル世帯よりも条件が悪い人も少なくありません。
国民年金ではさらに条件が悪く、夫婦でフル加入しても受給月額は13万円余りです。
リタイヤ後の経済面の不安は早いうちに取り払っておくことに越したことはないのですが・・・。
皆さんの備えはいかがでしょうか。